これくたぶる!

モンスターマスクコレクター、ALI@ハット卿のマスクと本と映画に関する無駄話。不定期更新。

スティーヴン・キング「シャイニング」他初期単行本完本書影

先日、長年の探求本のひとつであったスティーヴン・キングのパシフィカ版「シャイニング」初版帯付*1をやっとこさ入手した。
この本、新刊当時に都筑道夫氏のレビューを読んで「これは絶対読まなくては!」と思ったものの、他に購入予定の本が多過ぎて後まわしにしていたら、いつの間にか書店の棚から初版が消えてしまっていた。完全なる買いそびれである。orz

その後帯なしは古書店で入手したものの、なかなか完本がみつからず、気づいたら30年経っていたという・・・いや恐ろしい話である・・・。

今回入手したものも当方の美的感覚から言ってお世辞にも完璧とは言えないコンディションのもの。これが安ければさほど気にはならないのだが、強気の古書価が付けられていたので余計失望感が高い。無論、売った古本屋にクレームをつけることはしないので、ストレス溜まりまくりである。ぶつぶつ。

一番腹立たしいのは帯の保存方法で、本冊から外して書籍に挟み込むという、最低最悪、外道極まりない行為に及んでいることである。

こういうアホなやり方をする古本屋には昔からちょくちょく出くわしていた。客に帯を切られたり紛失することを避けるためなのだろうが、本に挟んでしまったら生涯取れない見苦しい折れ目がついてしまうではないか。この折れ目は美本マニアにとってほぼ「破れに匹敵」するのだ。元も子もないということが分からんのだろうか? 特に丸背の本の場合、非常に汚らしいヴィジュアルになってしまうのである。ぶつぶつ。

しかもこの古本屋、梱包の際に本をポリ袋でパッキングせず、あまつさえ本冊とカバーのズレを直しもせずそのまま無造作にエアクッションで包んで送ってきやがった。こんなことをすればカバーの縁が内側に折れ曲がって生涯取れない見苦しい跡が付くということが分からんのだろうか? ぶつぶつ。

そもそもプロの古書店なのに、パラ掛けするとか、カバーの汚れをちょっと落とすとか、もそっと商品に対する気遣いちゅうもんはないんやろか? 値段だけは高値をつけているくせに。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつぶつ。ぶつ ぶつぶ つ ぶ つつ ぶ つ ぶ ぶ つ つぶつ ぶ・つ・ぶ・ぶ・つ ぶぶ・・・・・。

・・・・も、いっか。


パシフィカ版「シャイニング」完本。せっかくの破れのない帯が折れ目で台無しである。カバーも汚れていたので到着後丁寧にクリーニングし、縁はアイロンをあててケアしてある。


この2冊は「シャイニング」よりはまだ良く見掛ける。「キャリー」の帯は結構レアかも。


ともあれこれでキング初期翻訳単行本3冊が曲がりなりにも完本で揃ったことになる。今回「シャイニング」を入手してこの初版イラストカバーには2種類あるということ気づいた。表紙の右下、パシフィカの社名の下に「プレジデント社発売」という文字のあるなしの違いである。

「プレジデント社」ありの方は奥付の書籍コード(ISBM導入以前の旧規格)とカバーの書籍コードが食い違っているところからすると、この社名がないのが前カバー、あるのが後カバーだろうと思う。

まぁ小さいことではあるが、こんなトリビアもコレクターにとっては楽しいものである。

ということで難点はあるものの一応完本には違いないので、嬉しくなって小一時間あれやこれや本をいじっていたら、また最初から読み始めてしまい、あっというまに4分の1ほど進んでしまった。もう2回は読んでいるはずなのに、である。しかも初読時と同じように序盤ながらやっぱりなんだかぞくぞくするのだ。げにキングの筆力や恐るべし。


PS 今回の記事とは無関係ですが、遅ればせながら本家のマスクセクションに以前このブログで取り上げたマギーFX製プレデターヘッドを追加しました。(ここをクリック

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*1:たしか作家の宮部みゆき氏も昔これを探しておられたと思う。もう入手されたかしらん