これくたぶる!

モンスターマスクコレクター、ALI@ハット卿のマスクと本と映画に関する無駄話。不定期更新。

ハリー・インマン/ダークスタジオの消息

ハリー・インマンと言えば、80年代半ばからダーク・スタジオとして活動を開始した古株。一時期モデルキット制作など横道にそれた期間もあったようですが、90年代には再びマスクビジネスに復帰、それこそ"コレクタブル"な作品を陸続とリリースしてマニアには印象深いものがあります。
とりわけ「フランケンシュタイン対地底怪獣」のフランケンシュタインやバラゴン、竹谷エイリアンを模した巨大なエイリアンバストをリリースするなど、日本にも縁の深いものがあって、当時、大阪のアストロゾンビーズさんなどを通じて販売されていたことが懐かしく思い出されます。

2000年代に入るとアウターリミッツのB級キャラをシリーズでリリース*1したりして、アウターリミッツファンを狂喜乱舞させました。次はどんなんが来るんかいな、などと楽しみにしていた矢先、なんだか急にフェードアウトしたような感じで、一転、消息不明になってしまったのはショックでした。ああ、こんなことならもっと早く注文しときゃ良かった・・・遅いけど。

・・・あとになって知ったところによると、ハリーは2005年の突然の母親の訃報と車からの転落事故を契機にマスクビジネスからは完全にリタイアしてしまったとのこと。さらに残念なことに、詳しい事情は不明ですが、昨年、脅迫の罪で逮捕され、刑務所に収監されてしまったそうで、なんともはや寂しいお話というほかありません。現時点ではすでに刑期を終えているかも知れませんが、これという仕事をしている様子もないようで、噂も聞かなくなりました。

ハリー・インマンの個性的で骨太な造形は今でも捨てがたいものがあり、タールマンやゼイリブなどはベストワークと言っても良い傑作でした。昨今、フィル・ニコルズやジェレミー・ボア等、コレクター向けビジネスから離れて行くタレントも多いのですが、ここはひとつ、ダーク・スタジオの今一度の復活を大いに期待したいところです。


インマンの傑作「ゼイリブゼイリブ [DVD]キッチュなペイントが最高に愉快。^^

■2012年11月14日追記
 昨年(2011年)の1月頃にコレクター間に訃報がもたらされました。詳細は不明ですが亡くなられたのは確かなようです。まだ若いのに実に残念というしかありません。記事に取り上げていなかったのでここに記して哀悼の意を表します。


*このブログはWEBサイトクリーチャーズショーケース内の1コンテンツという位置付け。本家も覗いてやって下さい。ここへのリンクはメニュー頁右下です。creatures_showcase

*1:これらのマスクは大のアウターリミッツファンであるKNBのグレック・ニコテロ氏もしっかり社長室にコレクションしている様子。ハリウッドを代表する大工房の社長に収まってなおSF少年の心を持ちつづけている様は微笑ましい限り。^^