これくたぶる!

モンスターマスクコレクター、ALI@ハット卿のマスクと本と映画に関する無駄話。不定期更新。

エイリアングッズ三種の神器

映画「プロメテウス」の公開に合わせこのところ関連本の出版が相次いでいる。
まずは「ブック・オブ・エイリアン」日本語版。かなり遅きに失した感はあるものの、やはりこれが日本語で読めるのはありがたい。原著はその昔写真だけパラパラ見ただけで未だにちゃんと読んでいないので大助かりである。

ブック・オブ・エイリアン (ShoPro books)

ブック・オブ・エイリアン (ShoPro books)

中身は映画『エイリアン』のメイキングをギーガー、メビウスなどによるデザイン画をはじめ、200点を超えるコンセプトアート、写真とともに解説したビジュアルガイド。リドリー・スコット監督の貴重なインタビューも収録されており、ギーガーズエイリアンと並ぶ基本資料としてまず揃えておきたいところだ。ただオリジナルもそうだが写真は現在の視点で見ると到底クリアとは言えず、ビジュアルを期待すると失望するかもしれない。ちなみに原書は薄っぺらい本なのに翻訳本はかなり分厚い。日本語ってこんなに効率の悪い言語だったんだろか?

エイリアン・コンプリートブック

エイリアン・コンプリートブック

2冊目はこれまた今ごろどうして出したのかと思うような豪華本「エイリアン・コンプリートブック」。ボリュームが3センチ以上もある真四角な本でオールカラー全175ページのほとんどが第一作目について費やされている。早い話珍しい写真があるわけではないが、エイリアンファンならまず即買いするだろう魅力に満ちている。上記「ブック・オブ・エイリアン」と結構被るが、そこは豪華仕様ならではの封入特典としてリドリー・スコットのストーリーボード、ノストロモ号詳細図面、フェイスハガー、スペースジョッキーのアートワーク、映画ポスターのミニリプロなどが付属している。肝心のクリーチャー関連が弱いと思ったのか、さらに日本版のみの特典としてエイリアンの資料写真が載った薄いパンフがオマケで付いている。ボラジ・バデジョの着ぐるみテストショットなどが載っているのでファンはお買い得だろう。5000円は高いが至れり尽くせりのエイリアン本としてこれも揃えておいて損はない。

別冊映画秘宝大宇宙映画超読本「エイリアン」「プロメテウス」驚異の世界 (洋泉社MOOK)

別冊映画秘宝大宇宙映画超読本「エイリアン」「プロメテウス」驚異の世界 (洋泉社MOOK)

3冊目は洋泉社から出た「大宇宙映画超読本」。タイトルやカバーからはいまいち分かりにくいが、これが結構エイリアン中心の構成で、版型はちいさいものの往年のスターログ日本語版や初期の宇宙船などを彷彿させる意外な掘り出し物である。エイリアンシリーズの研究から新作「プロメテウス」の徹底検証、さらに関連グッズの紹介等、バラエティに富んだムック本で、TOYコーナーでは「エイリアン三種の神器」なども取り上げられている。
実はこのTOY関係のコラムを執筆された豆魚雷の原田氏からマスク関係も多少紹介すると言うことで同書の出版を事前に教えて頂いた。そんなこんなで本家サイトの名前もちょろっと載っているのだが、大した協力もしていないのに恐縮至極である。

さて上記ムックでも取り上げられた「エイリアン三種の神器」。旧宇宙船86年vol.33号の小コラムで間宮尚彦氏より命名された言葉だが、当方がビッグチャップのマスクに魅せられてこの道にハマるきっかけになった懐かしいものである。エイリアングッズが大量にリリースされる現在では考えられないだろうが、まだネットすらなく、海外のTOY情報もあまり入ってこなかったあの時代にはこれらのアメリカンなグッズには今では考えられないほどの熱い憧れを抱いたものだった。以来二十余年、今では当方のコレクションは凄まじいことになっていて、ちょっと感慨深いものがある。


一緒に画面に入りにくいのでこんな写真でご勘弁

画像が私のコレクションしているもので、三種の神器のうち二種。以下簡単に説明。

ディストーションズ製エイリアンマスク(写真左)
エイリアン1作目でエディ・パウエル*1が被っていたマスクのモールドから3,4ダース抜かれて80年代初期に販売されたもの。発売当時、向こうでは粗雑に扱われたらしく、良いコンディションのものがなかなか入手できず苦労した。数年前、ようやくミントのものを手に入れ、長い長い探索の旅は終わりを告げた。1作目のエイリアンヘッドはその後何種類かリリースされているが、時代的な仕上げの粗さがあるにしても個人的には未だにこれを超えるものはないように思う。


■ドンポストスタジオ製フェイスハガー(写真右)
当時、筆者が熱い思いを抱いていたのはビッグチャップの方のみで、「ハガーは数が多いから後回し」という感じであった(製造数70〜80個というのは、当方にしたら"大量生産"の部類なのだ)。そのうち機会があったらと言うスタンスで、周囲のコレクターが次々これを入手するのを横目で見ながらも放置状態だった。が、数年前、交流のあるコレクターがこれをダブって所有し1個処分したい様子なので、それではということで譲って頂いた。ちょうど潮時でもあったのだろう。
入手したものは本体プロップ及びアクリルケースの状態もまずまずで、ニアミント、あるいはミントといっても良いかも知れない。宇宙生物標本風のコンセプトも私好みだし、金属プレートのロゴもカッコ良く、後年出た多くのグッズと比較しても、今もって第一級の魅力を持ったアイテムだろう。

残る最後の1点はケナーのフィギュアのみだが、こちらの方は昔からショップはもちろん国内外オークションでしょっちゅう見掛け、ミントのものもebayで$1500〜$2000程度でたまに出ている。ようするにお金だけの問題になってしまったので、今すぐ購入する意欲はもうすっかりなくなってしまった。これを揃えて終わってしまうのもなんだか寂しいので、今は老後の楽しみとして取ってあるといったところである。

ともあれ新作「プロメテウス」公開で俄かに熱くなってきたエイリアン。「プロメテウス」続編もありそうな気配濃厚なのでグッズ展開もまだまだ続きそうである。これから蒐集を始める若いコレクターの方は上記のような古典グッズにも目を向けてみてはいかがだろうか。


*このブログはWEBサイトクリーチャーズショーケース内の1コンテンツという位置付け。本家も覗いてやって下さい。ここへのリンクはメニュー頁右下です。creatures_showcase

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*1:このエディ・パウエルと言うおじさん、こういう役が多いようでハマープロ「悪魔の花嫁」ではそのものズバリの悪魔役。かと思うと何気なく素顔で出てたりもするので、見つけてみるのも面白いかも。